私と純日記

主に週報

2000年頃の鬱蒼とした都会の姿

映像コンテンツに関して性癖みたいなものがある。それは西暦2000年前後の日本。人の負の側面が垣間見れ、なおかつ都会で起こっている描写。その頃のホラー映画や猟奇的なドラマなど、なんともいえない鬱蒼とした世界観に触れるのが好きだ。

2000年前後は特に、バブルが弾けてから社会の一体感がなくなり、人が散り散りになり、孤独感を強めていっている時代だろうと思う。そして2000年といったら私はちょうど思春期に入る時期だった。当時はギャル文化が華々しく写り、私のような田舎者は渋谷や原宿に憧れた。しかしその一方で、大人になってからあの時代を振り返ると、社会全体がふさぎ込んでいたんだろうとわかる。当時浜崎あゆみが流行っていたのは、あゆが人々の孤独感を代弁していたからなんだろう。恋愛をしているはずなのに寂しい、人混みの中にいるはずなのに孤独、そんな歌詞が時代を反映していたんだろうと思う。

なぜそんな2000年に惹かれるのか。自分でもよくわからないけど、自分のアイデンティティが確立された頃の「過ぎ去ってしまった風景」が垣間見れることが楽しい。一種のノスタルジーに浸るってやつだろうか。そして、人々の孤独感がシンクロする。その2つが私の淀んだ心を奪うのだ。

これまでに観た映像作品をあげてみる。

OUTは桐野夏生の小説。ドラマ化してフジテレビで放送されていた。リアルタイムでは見ておらず、ネットによく落ちている放送禁止ドラマみたいな記事に載っていて興味を持った。主婦がバラバラ殺人をする話なところが発禁どころらしくビデオでしか出ていない(が、FODで観れるので観た)。小説もおもしろかった。

庵野監督が新人だった頃の実写映画。カメラアングルがぐわんぐわんする感じで庵野さんだ〜ってわかる。仲良し高校生たちの葛藤なんかが描かれているような映画。テレクラで援交する描写、変なおじさんたちとのコミュニケーションが当時の生々しさを知れる。仲良しグループの一人にいる仲間由紀恵さんの高校生役が非常に美しい。

ケイゾクは、SPECシリーズのルーツ的な立ち位置のドラマ。OPから映像演出が2000年って感じ(?)で最高にたまらん。ときに笑いのあるシーンもありつつ、後半は結構エグい描写も多く最後は切ない終わり方。映画の方は最後ちょっと精神世界みたいな終わり方だけど、それもまた2000年って感じがしていい(伝わってくれ)

当時は小説を読んでいたが、ドラマは観させてもらえなかった気がする。みんなピッチ持ってて、しかもあんまり活用してない場面とかもありなんだか時代だななんて感じる。ファッションも当時の厚底・台形スカートが定番でたまらない。今主役級の役者さんが脇役で揃っていたりして、若かりし頃を観ているのもまた風情。キングは原作と反対なキャラなんだけど最高。

本当にしょうもない性癖を晒しました。