猫と暮らすことにした

猫と暮らすことにした。ことにした、というべきかはよくわからないけど、とにかく猫が我が家にきて一緒に暮らすことになった。

なんとなく、猫を飼いたいとぼんやり思っていた。そう思いつついつの間にかマンションを買い、友達に「ペット可の物件なの?そしたら猫飼えるね」と言われたり、またある猫飼いの友達のおうちに遊びに行ったときは、猫たちに囲まれて私もデレデレになったりして、そんな些細なことの積み重ねによって行動が伴うことになった。

夏頃からイマジナリー猫(?)を飼い始め、もし猫と暮らすなら…とあれこれ妄想し検索しているうちにInstagramの広告が猫グッズでいっぱいになった。そして保護猫カフェに通い、一緒に暮らす猫に出会った。

初めて会ったとき、かなり人馴れしていて、抱っこしようとしたら肩に乗ってきた。肩に少しだけ傷ができた。次の週、保護猫カフェの店員さんに改めてその子を紹介してもらい、この子かなと思って審査に申し込んだ。2日後に審査が通過し、次の週土曜日に迎えに行った。少し風邪をひいていたが元気な男の子だ。

 

申込みをした日、保護猫カフェからの帰り道で本当に大丈夫なのかと不安になった。命を預かれるのか、生き物と暮らせるのか、というような類の漠然とした不安を小脇に抱えながら帰ってきた。彼にとってこれでいいのか、私にとってもこれでいいのか、なんだかわからなくなってしばらく寝付きが悪かった。

だが、お迎えに行き家に到着すると、その猫はビビる様子もなくケージに入り、少しソワソワしたあと10分後には一番上のステップで、寝た。え、そんな感じ?!とこっちの方がビビった。心配事のほとんどは取り越し苦労なのかもしれない、と思った。

それからしばらくケージでゆっくりさせたが、ケージの扉を開けてあげたら、ゆっくり部屋を探索し始めた。ごはんを食べ、おしっこもしおっきなうんちもちゃんとトイレでした。保護猫カフェからもらった目薬もさせたし薬も服用した。あれ、猫ってこんな感じ?と改めて拍子抜けした。

 

トライアル期間も終了し、家に来て2週間経った。おもちゃの場所を覚え引っ張り出して私に投げろとお願いしてくるし、私に対しても毛づくろいをしてくれるようになった。少しずつ生活に馴染んできている実感もある。大変なこともあるけど、素直に嬉しく楽しい日々です。